忠誠の木とFRY ME TO MOON

今日は暑い!と言える1日でしたねぇ。会社にいても寒くなかったしちょっと食欲落ちた。ちょっとねちょっと。昨日、一昨日か、後味最悪の本は何って話しをしましたが他にも色々質問があってその中にタイムスリップする話しのものありませんか?ってのがあって。私はやっぱりTPボンかな。藤子不二夫の作品で結構ブラックなシーンありリアリティあり、どっちかと言うと大人向けかと。と、これを言いたいわけでなくその中の質問の答えの中に「パタリロの忠誠の木もそうですね〜」っていうのに目が止まりました。懐かしい!かなり最初の巻(パタリロは7.80巻くらいまで出てます)での話しなんですがこのころの話しは大体いい。ミステリありハードボイルドあり感動する話しあり。今読んでも全然古臭くない。作者の魔夜峰央は本当に頭の
いい人だと読むたびに感動します。もの凄いお勧め。で、この巻(10巻でした)に載ってる「忠誠の木」はパタリロがパリ公園に残されていた昔誰かが誰かにあてて彫ったメッセージから文学賞の為に(の賞金の為に笑)タイムワープ(が出来るんですよ)でフランス革命の時代に飛ぶんですが一緒に連れていった部下がこの時代の女性に恋をしてこの時代に残る事を決意したのです。それでこの部下はいつか見る時がくるかもしれないとこのパリの木にパタリロに永遠の忠誠をこめてと言葉を残すのです。だからパタリロが現代で見たそのメッセージは自分宛だった訳です。いい話しなんですよー。でね。またこの次ぎの話しも凄くいい。私が
パタリロの中で1番好きな話しです。「FRY ME TO THE MOON」という話しなんですが…実はこの話し、まるっきり映画ののグリーンマイルです。トム・ハンクス主演のやつ。でも魔夜先生の方が先でしょう。82年ですからね。パタリロの国の宇宙植物園で働く少年に不思議な力があるという。この少年が怪我や病気の人に手を翳すとそれがたちどころに治ってしまう。なんですが実は少年は知らずに自分の生命力を使っていたわけなんです。で、パタリロがこれを商売にしてお金もうけをするのです。少年はいつかアームストロングの様に宇宙にいきたいという夢がありそれと引き換えに協力します。が自分の命をけずってるんですから段々と弱って来る。さすがのパタリロも気になって調べさせるんですがそこへ友…?のバンコラン少佐が世界で有名な聖者が危篤との事でパタリロに治す様頼みにくるのです。この人が今死ぬと世界中でもっとはげしく戦争が起こってしまうと。ですが少年はもう1人で立つ事も出来ません。調べた結果もこの時判ってこれ以上やると少年が死んでしまう。パタリロはもう辞めようとしたんですがこの聖者が死ぬと何千万人もの命が失われると言われ、仕方なく決意します。パタリロは少年に「これが終ったらロケットに乗せてやるぞ。ロケットの名前はお前の名前を付けて月行きロビー1号だ」と言うのです。少年は最後の力を込めてパタリロの言われた様に精力を向けて力を使います。そして。この聖者は生き返りますが少年は…今の所この時だけだと思いますパタリロが心の底から本当に泣いたのは。自分のお金もうけの為に、そして少年の夢を叶えてあげられなかった悲しさと。