ねぎまの殿様

うーん今年やっと家から出た(笑)まだ雪が残ってますなぁ…さてやっと掃除も終り、私はホントに1日マンガ読んで終ってしまいましたUだって親が帰ってきたから32インチでゲームはもう出来ない〜と言う事で今日の話題は思い出したお話を。この話しにはちょっと前置きがあります。去年最後にやった都筑さんのライヴで佐野さんが「鍋は嫌いだ」という話しをしてましてね。何か小さい頃にどうとか喰わず嫌いだとかそんな事
いってましたがそれはおいといて(何なんだU)でも最近確か湯豆腐だったかな?でネギを食べて、そのネギが噛むとツルッと鉄砲の様にノドに飛び出すんだという事を言ってらして。もしかして佐野さん「ねぎまの殿様」の噺知ってて言ってらっしゃるのかなと思って。という訳でこの「ねぎまの殿様」の噺を。ある殿様が三太夫を連れてお忍びにでかけました。馬に乗って湯島切り通しを下って上野広小路に出たらそこはバラック建ての煮売り屋が軒を連ねていました。冬の寒い中どの店も「はま鍋」「ねぎま」など小鍋屋がいい匂いを立てていました。その匂いに堪らず、殿様は一軒の煮売り屋に入りました。大神宮様の下に醤油樽をしょうぎがわりに座りましたが何を頼んでいいか判りません。小僧の早口が殿様には聞き取れず隣の客が食べているものを見て聞くと「ねぎま」と言っているのですが殿様には「にゃ〜」としか聞こえません。殿様はそれを注文し運ばれて見るとマグロは骨や血合いが混ざっててぶつ切り、ネギも青い所も入った小鍋でした。その色合いが殿様には三毛猫の様に見えました。そしてネギを食べるとネギの芯が鉄砲の様に口の中で飛びました。お酒を注文すると並は36文、ダリ(隠語で4の事。40文だからダリ)は40文、ダリは灘の生1本だからというのでダリを注文しました。で結局殿様は気持ちよくなってお屋敷に戻ってしまいました。しかし殿様はこのような食べ物を食べたと言うと問題になるのでご内聞にと言う事になりましたがどうしても味が忘れられませんでした。殿様はお昼の一品だけは望むものを所望出来たので役目の留太夫が聞きに行くと「にゃ〜」だとおっしゃります。留太夫は聞き返す事もできずに困っていると三太夫が「ねぎまの事」だと教えてくれました。それを聞いた料理番はびっくりしましたが気を使ってマグロは蒸かして脂抜きをし、ネギも丁寧に茹でてしまいました。そんなねぎまは殿様には灰色にしか見えません。「この灰色はにゃ〜ではない」との一言にブツのマグロと青いネギと白い所の入った本格的な「三毛」のねぎまが出て来ました。満足したついでに殿様はダリも所望致します。やはり判らぬ留太夫は燗の事だと聞いてそれを持って行き大満足の殿様は「留太夫、座っていては面白くない。醤油樽を持て」
というお話です。古今亭今輔の噺です。落語の世界では結構有名なお話みたいなんですがねー。