感慨

昨日視れなかった白夜行を視ました。いやー凄い!面白いなぁ〜あの人生棄ててる桐原亮司が痛い程悲しすぎる。雪穂も亮司の事をお母さんの名前に変えて泣いてるシーンがもうまたもらい泣き。いよいよラストですがそこが一番みたい所です。
さてここの所ライヴや何だかんだで溜まっていた話を。前に言った直木賞作品の星々の舟。あれね、一番最後が一番でした。戦争時代の話なんですけど世間で語り継がれる様な戦争の話ではありません。男の悲しさというか、人間のもの淋しさというか。あの頃はしょうがなかったんだって言われたらきっとそうなんでしょう。その時代、その時を生きていない私達が幾ら卑劣だと抗議しても、もしこの時代に生まれ同じ状況下にあったら絶対にしょうがなかったんだと言って同じ行動をするでしょう。その「怖さ」は死ぬ事より恐ろしいものだったんじゃないかと思います。だって人間だから。
これを読んでる時にこの前に読んでいた幻夜の主人公が言った言葉を思い出しました。この話は阪神淡路の震災がきっかけで始まるんですが主人公は被災者です。空に飛んでるヘリコプターをテレビ局のものだろうと見当をつけて思う。

「視聴者たちはこの映像を視て、驚き、心配し、同情して最後には自分達の身に起こらなくて幸いだったと胸をなでおろしていることだろう」

酷い言葉だと思うけどそれが本当だと思う。人は生きている間自分が総べてだ。誰か助ける事も、「誰の為」ではなく「あの人が困っているなら「自分」が何かしてあげたい、自分がやりたい」何か悪い事をして謝るのも正直に話す事が大事ではなく言って「許されたい」から謝る。優しい事と思うのは自分のエゴかもしれないね。でも、そうだとしてもその「優しさ」や「助け」でその人が救われるのならエゴだっていいじゃないか。その「正直」さが自分も相手も許す、許されるならいいじゃないか。そう思う事が人間にとって大事な事だと思う。そう思える事で建て前にするわけじゃないけどじゃなきゃ生きてなんかいけるもんか。
…だからどっちなんだ?!って言われそう(笑)まぁ本を読んで思った事もあるけど最近、そういう状況下がちょっとある。「してあげる」事は自己満足で、でもきっと相手は心の奥底ではどうだかなって考えてるんだろうけどそれに「応えてる」事が優しさ=いい人であって(いい人と思ってるはず笑)でも少しばかり流されやすい人だから(笑)ヘンに気にしたりしてそれがちょっと大ごとになってる。その大ごとになる事はこの人は気付いてない(笑)そこの弱味につけこんでいる私(苦笑)本当はそんなトコに力いれなくったっていいんだけどこの人的に 。でもそこがこの人のいい所だな。今気付いた(おい)
人は誰かいないとね。誰に誰もいないなんてないから。人がいて色々想えるんだよね。